Now Loading…

NEWS

2021.07.26 コメント映像<篠田麻里子>編!




篠田麻里子コメント

今回最初にうれしかったのが、演出の三池崇史監督とまたご一緒できることでした。監督とは、映画『テラフォーマーズ』、ドラマ『魔法×戦士 マジョマジョピュアーズ』という、両極端にあるような(笑)、2作品でお仕事させていただきました。カッコいいものからかわいいものまで手がけられる幅広さはさすがだなと当時も感じていたんですけど、今度は舞台ということでまた違う三池さんの演出が受けられるのではないかと今から楽しみにしています。また、一見怖そうな監督ですが、実はお茶目でやさしくてかわいくて、一緒にお仕事していて本当に楽しい方です。
 また、黒澤明監督の映画がどう舞台化されるのかということも、今から楽しみで仕方ありません。映画は、メインキャストの方のみならず周りの隅々の方まで、演じているのではなくその世界に生きているなと感じられて、その時代に生きている人たちがそこにいるということがとても魅力的でした。今観ても色褪せずに、そしてみんなが黒澤映画に憧れるのは、だからなのだろうなと思ったのですが、その雰囲気を舞台でどう表現していくのか。私もしっかりその時代に生きる人になりたいと思います。
 演じる奈々江は、町を仕切っている松永の恋人として登場します。でも、松永の力が弱くなるともっと強いほうについていこうとする。私は戦後を知らないですけど、あの時代の女性が大変な世の中を生き抜くには、そうせざるを得なかった部分もあると思います。だから、奈々江がなぜここまで上に上がろうとするのかというのを自分の中で追求していくと、すごく楽しいです。実際、映画では描かれていないところまで、今回の舞台では描かれていくので。ひと言で悪女と括ることのできない芯の強さや、逆の弱さやもろさ、切なさまで自分が体現することができたら、奈々江の人間らしさが見えて、この役が面白いものになるだろうなと思っています。
 ビジュアル撮影では、まず表面の凛とした強さは引き出していただけたのではないかなという気はしています。あの時代独特の髪型も撮影しているうちに馴染んできて(笑)、これが奈々江なのだなと思えてきました。稽古ではさらに、特に松永に対する思いなど、内側を深めていって、蓬莱竜太さん・三池監督が描いた奈々江になっていきたいですね。あと、ダンスシーンも奈々江の見どころのひとつなので、どんな感じになるのかはまだわかりませんが、妖艶さのある魅力的な感じが出せるように頑張りたいと思います。
 錚々たる皆さんが揃っている今回の座組に入れることも、私にとっては大きな喜びです。お芝居って、自分から出すものももちろんありますけど、相手からもらって何かが自分から引き出されるということもすごく多いと思うので、先輩の方々のお芝居から、自分が思い描いている奈々江がどう広がっていくのかが楽しみです。それから、佐々木希さんと田畑智子さんは、私と同じくお子さんがいらっしゃってお母さんの先輩でもあるので、働く女性として母として勉強になる部分もいっぱい吸収できたらなと思っています。
 みんなが苦労して、みんながどうしていいかわからない状態だった戦後は、今のこの大変な状況にも重なるのではないかなと思います。だからきっと、この登場人物たちと一緒に生きる意味ってなんだろうとと考えたり体感したりすることが、少しの希望になるのではないかなとも思います。演じる自分にとっても、毎日毎日違っていて新しいものが生まれてくる舞台は楽しい場所。お客様と一緒に何かを発見していけたらうれしく思います。